具体的にどこをチェックするかというと、主に“ペース配分”です。たとえば、オーバーペースで入ってしまい、後半に脚が動かなくなった。またその逆で、カラダは余裕があったのに通過タイムを見て「速い」と思ってしまい、ペースを落としてしまった、ということもあります。
レースを分析することで、「あそこはもう少し粘れたかも」というような精神面での反省点も見えてきます。
オーバーペースだった方は、調子が良くても、ペースを守って走る練習を繰り返し、本番でも周囲に惑わされないよう冷静に走ることを心がけます。自重して失敗した方は、タイムにとらわれず感覚で走る練習、たとえば、時計をつけずに「きつい」と感じる速さで走る練習などを取り入れます。同時に自己ベストを出すことは、「自分を超える」ことなので、速いペースでも「挑戦するんだ」という強い気持ちを持つことも大切です。
そういう私もこれまで数々の失敗レースをしてきました。トレーニング中に故障して、練習が積めないまま出場したり、減量がうまくいかなくて、直前に焦って無理に体重を落として貧血気味になった状態で出場したこともあります。故障は仕方ない部分もありますが、減量については、レース直前ではなく、もう少し早い段階からベスト体重に落としておく必要がありました。そのような経験から練習量を増やして、食事に気をつけるなどを繰り返して自分に合った減量の仕方を覚えていったんです。
皆さんも失敗を恐れることはありません。その分だけ、「成功」に近づいている証拠ですから。失敗から何か少しでも学び、ベストレースを目指してください!