第一生命グループ女子陸上競技部アドバイザー 尾崎 好美(おざき よしみ):2009年第12回世界陸上選手権ベルリン大会女子マラソン競技銀メダリスト。2012年ロンドンオリンピック女子マラソン代表(19位)。現在は、全国の市民マラソンを通じてランナーを応援。

CHALLENGE 12 「調整メニュー」でもっと速くなれる!フルマラソンでは、最後の「調整」が大切になってきます。トレーニング期間は走り込みますが、レースの2週間前からは、疲労を取り除き、本番に向けて体調のピークをつくっていく。それが「調整メニュー」です。

本番に向けてコンディションをピークに持っていく!

スピード系の刺激も大切 目指すべきレースに向けてトレーニングを積んでも、本番でその実力を発揮できないという方は少なくありません。そういう方は、ピーキングで失敗していることが多いんです。
 調整期間は、練習量を徐々に減らしていきます。こまめにスピード系の刺激を入れながら、ジョギングや散歩、ストレッチなどを行うことで、コンディションを整えていきます。体調や季節によっても違いますが、目安としてレース2週間前くらいから始めるといいでしょう。
 それでは具体的な実践例を挙げていきましょう。

レベル別実践例

調整方法は数をこなすうちにやり方がわかってきます!

 私が現役の頃は、レース4日前に5000mをレースペース(キロ3分20秒)で実施していました。そこで余裕を持って走れたら刺激が少ないということなので、レース前日にも1000mを1本(キロ3分10秒)。逆に余裕がなくて、刺激が入ったと感じた場合は、レースまでジョギングだけでつなぎました。自分のカラダと相談しながら柔軟に対応してほしいと思います。
 最初はどのように調整するのかわからないかもしれませんが、何パターンかこなすうちに自分のやり方がわかってきます。ぜひ自分だけの「調整メニュー」を確立して、ベストコンディションでレース本番を迎えられるようにしましょう!

次回のテーマは CHALLENGE13 レースを分析して次回に生かす!

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