尾崎さんがおすすめするエチオピア体操はウォーミングアップとしてジョッグをしながら体操やドリルを行うエクササイズ。エチオピア体操とは、「日本人がラジオ体操をみんなできるように、エチオピア版ラジオ体操を作れないか」と青年海外協力隊の方がエチオピアの各部族のダンスを真似て作った体操のことです。
カラダが温まりますし、ランニングで使う部位も自然とほぐれるので〝走り〟が変わってきます。是非お試しください!
関節の可動域を広げる動きとして、両腕を前後に回したり、左右反対方向(左腕は前、右腕は後ろに)に回したりします。それと、足へのタッチですね。右手で右内くるぶし、右外くるぶし、左手で左内くるぶし、左外くるぶしにタッチします。それぞれの動きを10回行い、次の動作に移ります。一つひとつの動きは簡単なものですけど、脚を動かし続けるので、結構キツイんです(笑)。
第一生命女子陸上競技部では30分くらいこの体操を行いますが、市民ランナーの方でしたら10~15分ほど行えば十分だと思います。
他にも、「石拾い」など変わり種の動きもあり、イベントなどで取り入れると盛り上がります。疲れてしまったら、歩きながら行うのもアリです。
右手で右内くるぶし、右外くるぶし、
左手で左内くるぶし、左外くるぶしの順にタッチ。それぞれ10セットずつ。
今回は最初の『チャレンジランニング』ですので、フォームについてもアドバイスします。基本的には自分の走りやすいフォームでOKです。ただ、より効率的な走りをするためには、いくつかポイントがあります。まずは腰です。「腰を入れる」という表現をするんですけど、上半身は反り過ぎてもダメですし、前傾し過ぎや腰の曲がったフォームも良くありません。カラダ全体をやや前傾させて、かつ腰を入れて走ります。横から見て、カラダが「まっすぐな棒」になっているのが理想です。このかたちができると、地面からの反発力がカラダに吸収されることなく、推進力となり、効率の良い走りにつながります。
次は腕振りです。少し前までは腕を「引く」ことに意識を置いていましたが、上半身が後ろに引っ張られてしまう人もいるので、最近は「パンチする」感じで腕を振るように、とアドバイスしています。パンチといっても、大振りのパンチではなく、「軽いパンチ」です。リズミカルに腕を前に出すことで、自然とカラダも前に進みます。
最後は着地について。近年は爪先から入る「フォアフット走法」が注目されていますが、支えられる筋肉がないと、ケガをしてしまうリスクが高くなります。フルマラソンを目指すなら、かかとから着地して、滑らかに走る方がいいかなと思っています。ただ、着地を意識し過ぎると、変な走りになってしまうので、自分にとって自然な着地でリラックスして走りましょう!