第一生命グループ女子陸上競技部アドバイザー 尾崎 好美(おざき よしみ)2009年第12回世界陸上選手権ベルリン大会女子マラソン競技銀メダリスト。2012年ロンドンオリンピック女子マラソン代表(19位)。現在は、全国の市民マラソンを通じてランナーを応援。

TRAINING 04 「15分」「30分」「60分」のトレーニングに挑戦!忙しい日々を過ごしていると、ランニングの時間を確保するのは簡単ではありません。でも、ちょっとポジティブに考えてみましょう。「15分」という短い時間でもトレーニングはできるんです。

時間に制限のある日でもバリエーションのあるランニングを楽しめる

部屋でも手軽にできるストレッチ まずは気持ちの切り替えが大切。15分しかないと思わないでください。15分でもいいので走りに出かけましょう!トレーニングというよりは、「気分転換」をする感覚でいいと思います。また、無理に走りに出かけなくても、部屋で簡単なエクササイズをしたり、疲れているときはストレッチやセルフマッサージをするのも立派なトレーニングです。
 次は「30分」できる日のお勧めメニューです。ゆっくりランニングを楽しむ時間はないので、少し速めのペースでリズムよく走ってみましょう。とはいえ、最初から飛ばすのではなく、ゆっくりペースで入り、身体が温まってきてから徐々にビルドアップしていく感じがいいと思います。疲労感のあるときは無理にペースアップする必要はないので、ジョグの後に50〜100mの流し(9割ほどのスピードで気持ちよく走る)でちょっと刺激を入れると体調が上がってきます。

時間別にわけたトレーニング

わずかな時間のトレーニングでも積み重ねれば大きな成果に

8割くらいの力で走るインターバル 最後は「60分」です。これぐらい時間があると様々なメニューが可能になります。ジョグ以外では変化走とインターバルに取り組んでみましょう。変化走は、10分ゆっくり走り、5分ペースアップ。これを3セット連続して行います。インターバルは、400m×10本や1000m×3本(8割くらいの力で走る)。ウォーミングアップとクーリングダウンを入れても60分で終わると思います。
 15分も確保できないという方は、駅や会社の階段、電車通勤の一駅分など、歩けるところは歩くことを心がけるといいですね。ちょっとしたスペースでできるスクワットやランジ、腕振りなどを隙間時間で行うのも効果的です。また電車の中で、お腹を凹ませるだけでも腹筋運動になります。わずかな時間のトレーニングでも、それが積み重なっていくことで、大きな成果として表れます。常に何かできないかなと前向きに考えると、「走り」が変わってきますよ。

次回のテーマは TRAINING 05 憧れのコースを走ってみよう!

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