第一生命グループ女子陸上競技部アドバイザー 尾崎 好美(おざき よしみ)2009年第12回世界陸上選手権ベルリン大会女子マラソン競技銀メダリスト。2012年ロンドンオリンピック女子マラソン代表(19位)。現在は、全国の市民マラソンを通じてランナーを応援。

RUNNING 04 プチ合宿をしてみよう! 秋から始まるマラソンシーズンに向けて、この夏は「プチ合宿」をしてみませんか?ラン友同士で計画するもよし、ひとりでトレーニングメニューを決めて行うもよし。夏休みは本格的なトレーニングをするためにはうってつけの機会です。

質の高いトレーニングを集中してこなせる!

慣れてきたら徐々にペースアップ 合宿をするメリットはまさに、「走ることに集中できる」ことにあります。日常生活から少し離れて、ランニングに適した場所で行うことで、質の高いトレーニングを集中してこなすことができます。楽しく走りたいなら、ラン友と行くのがオススメですよ。一緒に走ることでお互いに刺激されて、ハードなメニューも前向きにチャレンジできると思います。交代でマッサージをすることもできるので、疲労回復や気分転換にもつながります。もちろん、ひとりで合宿を計画して、自分のペースでトレーニングを行うのもアリです。自分のタイプ、合宿の目的を考えて、団体での合宿と単独での合宿をうまく使い分けるといいですね。

具体的な合宿のプランをイメージしよう!

 プチ合宿を行うなら、夏であれば「暑さ」がしのげる場所を選びましょう。たとえば首都圏にお住いの方でしたら、長野県の菅平高原や山梨県の富士五湖方面などはアクセスも良くて、人気があります。どちらも温泉があるので、トレーニングの後に入浴すれば高い疲労回復効果が見込めますよ。かさばらなくて軽いゴルフボールを持参するとマッサージに活用できるので、セルフケアにピッタリです。
 時間がない方は1泊2日でも十分に良い練習をこなすことができますが、2泊3日だと、さらに濃密なトレーニングが可能になります。そこで連休を利用して2泊3日でプチ合宿を行う想定で、具体的なメニューを作ってみました。ぜひ参考にしてください。

プチ合宿(2泊3日)のメニュー例

尾崎好美 初日は移動の疲れもあるので、翌日から本格的なトレーニングができるようにコンディションを整えるつもりで走ります。2日目と3日目でスピード練習(インターバル)と距離走の「セット練習」をします。マラソンの後半も粘り強く走り切るスタミナをつけるのが目的です。体調などを考慮して、2日目に距離走で3日目にインターバルとするなど、インターバルと距離走が前後しても構いません。ふだん走行量の多くない方は、1日2回のジョグだけで普段より負荷がかかると思うので、無理にセット練習をしなくてもOKです。ジョグで距離を稼ぐだけでもプチ合宿の効果を得られると思います。

次回のテーマはRUNNING 05 ハーフマラソンに出場してみよう!

▲ページの先頭へ戻る